なぜ「予防鍼灸・予防リハ」なのか

痛みが強くなってから治療を受ける。

動けなくなってからリハビリを始める。

この流れは、実はとても“もったいない”選択です。

体は、

壊れてから回復させるより、壊れないように整える方が圧倒的に有利です。

もっと早いうちに関わることができれば、

そう臨床の場で思うことが多々ありました。

予防を目的とした鍼灸、リハビリ的な視点を合わせることで

元気に過ごすサポートができるのではないかと考えています。

予防鍼灸・予防リハとは?

一言でいうと

**「症状が固定化する前に、体のズレと働きを整えるアプローチ」**です。

  • 予防鍼灸:
     筋肉・神経・自律神経の“過緊張や滞り”を早めに調整
  • 予防リハ:
     動きのクセ(動作、作業分析)
     からだの左右差(姿勢分析)
     使えていない機能を評価、再教育(セルフケア)

どちらも共通しているのは、

“悪くなってから治す”のではなく、“悪くならない体をつくる”という視点です。

治療・リハビリとの違い

多くの方が混同しやすいので、ここははっきりさせます。

項目治療・医療介護リハビリ  予防鍼灸・予防リハ
対象明確な症状・診断違和感・不安・軽い不調
タイミング困ってから困る前
目的回復悪化防止・維持
介入量比較的多い最小限

予防は、

「まだ大丈夫だけど、何となく不安」という段階にこそ意味があります。

こんな方にこそ必要

  • 痛みは我慢できるが、年々回復が遅くなってきた
  • 病院では「様子を見ましょう」と言われた
  • リハビリが終わったが、この先が不安
  • 転倒・フレイルを防ぎたい
  • 介護が必要になる時期を少しでも遅らせたい

これらはすべて、

予防鍼灸・予防リハの適応時期です。

予防の現場で実際に起きている変化

予防は派手ではありません。ですが、確実に差が出ます。

  • 朝の動き出しが楽になる
  • 疲れが翌日に残りにくくなる
  • 転びそうになる場面が減る
  • 「悪くなりそう」が事前に察知できる

これは、体の“余力”が戻ってきているサインです。

なぜ鍼灸とリハビリの視点を組み合わせるのか

どちらか一方だけでは、足りない。

  • 鍼灸:体を受け取りやすい状態に整える
  • 予防リハ:その状態を日常動作に定着させる

整えて → 使って → 崩れにくくする

この循環が、健康維持の近道だと考えています。

予防のサインを見逃さない

「まだ治療が必要なほどではない」

「でも、このままでいいとも思えない」

その違和感こそが、

体からの“予防サイン”です。

症状が軽いうちに関われるほど、

選択肢は増え、負担は減ります。

予防鍼灸・予防リハは未来への備え

予防は、結果が“起きないこと”が成功です。

だから評価されにくい。

でも、

動ける時間を延ばす

介護を遠ざける

不安を減らす

これらはすべて、確かな価値です。

治療でも介護でもない、

第3の選択肢としての「予防鍼灸・予防リハ」。

今の体を守ることは、

未来の自分と家族を守ることにつながります。

「今の体の状態を知ること」から、予防は始まります。